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2、Googleはどのようにトラフィックを認識しているのか?

 

ここで気になるのはGoogleがどのようにしてトラフィックが多いサイトを見つけるか、その技術的な根拠です。



検索結果上のクリック数とクリック率


最も古くからGoogleが観察しているのがGoogleの検索結果ページ上に表示されるサイトのクリック率です。


検索結果上に表示されるWebページのリンクの表示件数とクリック数から算出するクリック率がサイトの人気度を推測する重要な指標になっています。


キーワード毎に表示される検索結果ページのどのリンクがどのくらいクリックされるかという非常にシンプルなデータです。このことはGoogleが提供しているサーチコンソールで見ることが出来る検索パフォーマンス内に表示される次の画面を見れば明らかです。


【Googleが提供するデータにある「表示回数」】



Google以外のサイトであるブログランキングシステムや各種ポータルサイトでもクリックされればされるほど表示順位が上がるアルゴリズムを採用しているところが昔からあります。


同じユーザーが短時間に何度も同じWebページをクリックして自社のページの検索順位を引き上げる不正行為を防止するためにGoogleは検索ユーザーがネット接続する際のIPアドレスを把握しています。そのためそうした単純な不正行為は順位アップには効果が無いようになっています。


Googleはこうした検索結果上のクリック数とクリック率を見ることによりリンク先であるサイトのトラフィックを推測することが出来ます。この事はGoogle公式のサイトのプライバシーポリシーでも発表されており次のように明記されています。


「– Googleでは、ユーザーがリンクを辿ったかどうか追跡できるフォーマットでリンクを表示しています。これらの情報は、Googleの検索技術、カスタマイズコンテンツおよび広告の品質を向上させるために使用されます。」


http://www.google.co.jp/policies/privacy/archive/20090311/


他にもGoogleが米国特許庁に提出している特許情報を見ると検索結果上のクリック数とクリック率の測定によりリンク先のサイトのトラフィックを推測してそのランク付けに役立てていることがわかります。



出願日:2004年6月17日  発行日:2010年5月11日


発明者:Jeffrey A. Dean, Corin Anderson, Alexis Battle


Ranking documents based on user behavior and/or feature data


「ユーザー操作情報及び特性情報に基づくサイト(文書)の順位付け)特許番号:7716225」



Googleのサービスにログインをしているユーザー


Googleは検索エンジンの他にも、無料メールサービスのGmail、オフィススイートのGoogleドキュメント、マップ、フォト、Googleアナリティクス、Search Console、YouTube、広告管理画面等のサービスを使っているユーザーの行動を観測対象にしています。



その他、PCやスマートフォン等のデバイスにインストールするクロームブラウザもログインした状態でGoogle検索を利用するとより多くの情報がGoogleに送信されてその品質改善のために利用されることになります。


このことはGoogle公式サイトのプライバシーポリシーで公表されています。


「Googleでは、Google検索サービスなど、アカウントを登録したり個人情報を提供しなくても利用できるサービスを多数ご用意していますが、あらゆる種類のサービスを提供するため、次のような情報を収集させていただく場合があります。


•ご提供いただく情報 – Google アカウントまたは登録が必要な他のGoogle のサービスもしくはプロモーションのご登録手続きに際して、個人情報(お名前、メールアドレス、アカウントパスワードなど)の提供をお願いしています。広告プログラムなど一部のサービスでは、クレジットカードその他のお支払いに関するアカウント情報の提供もお願いしていますが、これらの情報は安全なサーバー上で暗号化して管理されます。Googleでは、アカウントに含まれる情報を Googleの他のサービスまたは第三者から取得した情報と統合し、ユーザーの利便性の向上および Google のサービスの品質向上のために使用する場合があります。一部のサービスについては、情報を統合しないように選択することもできます。」


http://www.google.co.jp/policies/privacy/archive/20090311/



Googleを利用するあらゆるユーザー


Googleが観測しているのはGoogleのサービスにログインしているユーザーだけではありません。Google検索を一度でも利用したユーザーをも観測しています。


このことはGoogle公式サイトのプライバシーポリシーで公表されています。


「•Cookie – はじめてGoogleにアクセスすると、Googleからユーザーのコンピュータや携帯端末などにCookieが送信されます。Cookieは文字列情報からなる小さなファイルで、お使いのブラウザを個別に識別します。Googleでは、Googleのサービスの品質向上のため、ユーザーの設定内容の保存、検索結果や広告選択の改善、ユーザーの傾向(どのように検索が行われているかなど)の追跡にCookieを使用します。」


http://www.google.co.jp/policies/privacy/archive/20090311/


パソコンやスマートフォン等のセキュリティー設定を強めに設定しない限りこうした情報はGoogleによりその品質改善のためのデータとして利用されています。



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